急性期ケア専門士試験ってどんな試験?何ができるようになる?

急性期ケア専門士

今回は、2023年5月に第一回目の試験が終了した急性期ケア専門士試験について説明していきたいと思います。

ついに、2024年急性期ケア専門士、試験直前ですね。4月10日までに『最終試験対策』記事を徐々にUPしていきますのでこちらもチェックしてください!

第一回目を受験し合格することができました。

私が受験した理由は、後輩スタッフ教育の一環として自分自身も一緒に受けたという経緯でした。
私の所属していた病院は、私が入職する前は救急の『き』の字もなく、教育体制も整っていない病院でした。
そんな中でも、一緒に受けたスタッフはほとんど合格!
普段の仕事中の会話の中でも、急性期ケア専門士を受けたからこそ理解できているであろう発言が聞かれるようになり、
みんなにとっても、とても良い学習機会となった試験であったと思いました。

受験した正直な感想としては、

  • 普段、急性期に携わることのない人にとっても受けやすい内容であると思った。(急性期の入門的な要素がある試験でした。)
  • 絶対にテキストを参考として学習した方が良い!(急性期ケア専門士試験独自の言い回しが多く見られたと感じたため。)
  • 多忙であり…(言い訳笑)NO勉強で行ったが、救急を主に経験している人は受かりやすい試験であると思った。

という印象でした。
特に、この赤ラインの部分はとても感じました。私は、模試試験を受けてた際に「こんな表現の方法でも正答になるんだぁ…。」と思うような、アバウトな表現の問題が多かったことを経験していたため、本番はそれに注意して受験しました。

そのため、知識を持っている人だと尚更誤答しまう問題も多いと思う試験でした。

 

この記事では、急性期ケア専門士はどんな試験なのかについて説明していきます。

今後、このブログでは急性期ケア専門士を受験するにあたり、勉強しておくべきポイントについて解説を踏まえて、投稿をしていきますので今年度受ける予定の方はチェックしてみてください♪

『勉強の仕方がわからない』『試験がまだ先だから身が入らない』『内容の範囲が広すぎる』と、思っているそこのあなた!のパートナーになれるブログにしていきますのでぜひご参照ください。

 

勉強すれば絶対に受かれる試験!試験に受かって自信をつけよう!

理想のあなたへのチャレンジ!!

急性期ケア専門士とは?急性期ケア専門士としての役割とは

急性期ケア専門士とは、『日本急性期ケア協会』が主催している試験です。

内容としては、主に救急外来での初療患者対応や院内急変などに必要な知識があることを認定するための試験に合格した方に与えられる資格です。

急性期ケア専門士としての役割として、こう掲げられております。

高齢化社会、少子化社会、労働人口の減少、医療機関の機能分化、在宅医療ニーズの拡大、災害大国、社会保険制度の存続危機…今後、医療を取り巻く社会は目まぐるしく変化していくでしょう。
これからは、『何か変』のき変化に気づき、
⚫︎緊急性を判断し命を救えるプロフェッショナル
⚫︎地域の病院をつなぐ架け橋となれるプロフェッショナル
⚫︎日常から災害対策の視点が持てるプロフェッショナル
急性期ケアを多方面で学び、行動できる、そんな「急性期ケア専門士」が求められています。

急性期ケア専門士 合格メール引用

上記のようなプロフェッショナルを育てるための試験であるとされています。

合格率について

第1回目急性期ケア専門士認定試験では、4,045名の方が受験し、2,676名の方が合格されました。

合格率はずばり、66.1%でした。

人気のある呼吸療法認定士や他の医療従事者用の資格の合格率も約60%程度なので、大体相場と同じ程度であると思います。

 日本急性期ケア協会について

急性期ケア専門士資格を発行している『日本急性期ケア協会』とは、下記の有資格者の方々が主となっている協会になります。(2023年11月27日現在 HP上確認)

  • 救急看護認定看護師 8名
  • 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 2名                   (内1名:慢性疾患看護専門看護師)
  • 認知症看護認定看護師 1名
  • 家族支援専門看護師 1名
  • 精神科認定看護師(公認心理師) 1名
  • 日本DMAT隊員 4名                               (内1名:救命救急師 内1名:呼吸療法認定士)

主には看護師で構成されており、やはり急性期ケア専門のため救急認定看護師の方が多くを占めています。

個人的には、集中看護認定看護師がいなかったことが驚きではありました。確かに問題についても集中領域の問題の出題はなかったように思いました。

急性期のみの有資格者だけではなく慢性疾患の専門看護師や、急性期には重要な家族看護の専門看護師もいらっしゃいます。

これは、まさに急性期ケア専門士のトップページで掲げている

命のバトンをなめらかに 
〜コメディカルこそが社会を変える鍵になる〜

を実現するために、必要なメンバーで構成されていることを感じました。

この言葉の通り、日本急性期ケア協会が目的としていることの一つとして、高齢化の影響により在宅医療・介護の推進がなされています。

これは、『病院のプロフェッショナルだけが命を救う現場に遭遇する時代』から医療の現場が拡大するということになります。

早期発見・早期治療開始は、より在宅復帰を実現するために重要なことです。

在宅ケア時や施設療養時、地域包括ケア病棟や回復期病棟の全ての人が急変にいち早く気づき、早期治療を開始できる医療を実現するための能力が、よりコメディカルに求められる時代となるということです。

  • 病院のプロフェッショナルから、職種に関わらず自由に学び訓練する場を設ける場を作るため。
  • 急性期について学ぶことで、より地域と病院、医療と福祉、プロフェッショナルと臨床の流れをシームレスにするため。

上記のように急性期に自信がなく抵抗がある方でも気軽に、誰もが自由に学び、語り合い、人とつながることができるコミュニティを目指す協会です。

急性期専門士資格取得が目的とすること4つ

POINT 01 突然の急変対応にも自信が持てる

急変とは書いて時の如く、急に状態が変化することです。

慣れていなければ慌てパニックになることもあるのは当然のことです。それは、今現場で働いている救急の看護師でもみんな最初は同じ経験を経て現在活躍されています。

急変対応には押さえておくべき、知識や視点があります。その視点をしっかりと学べるカリキュラムになっています。

学ぶことで実際の急変対応はもちろん、患者さんの急変の予兆に気づき、未然に急変を予防することできるようになるかもしれませんね。そうすると、慌てずに自分に余裕も持てるようになります

POINT 02 急変に対する苦手意識を克服する

先にも書いた通り、実際に私も現在救急の看護師ではありますが初めは初療対応がとても苦手でした。

『いつどんな疾患が来るのかわからない』『さっき話していたのに、いきなり重症化してしまった』なんて、怖いですよね。

実際に看護師になりたてから対応していても苦手意識を持ってしまう私としては、実際に現場を経験していないコメディカルにとっては相当なものだと存じます。

その中で、学びたい気持ちはあっても

  • 救急の看護師さんは怖いイメージがあるから聞きにくい…。
  • 急性期の専門家から学ぶ機会がない
  • わからないことを今更、先輩や同僚に聞くことができない
  • 何から勉強したらいいのかわからない。

などの理由で苦手意識を克服できずにいる方も多いと思います。

これらを解消するため、カリキュラムでは急性期のプロの『思考』と『コツ』を学ぶことができます。

POINT 03 地域から病院まで【命のバトン】をつなぐ

日本急性期ケア協会の目的でもあるこのPOINT03。
超高齢化社会=患者はどんどん『地域へ』の時代です。

だからこそ、これからは地域と病院、全ての職種・領域を越えてお互いを尊重したコミュニケーションが必要になります。

特に緊急性のある急変時や病状悪化時の連携をなめらかにしていく『バトンタッチをスムーズに』することが重要になります。

そのためには地域医療・介護に携わる、医師や看護師、リハビリスタッフ、介護スタッフ、ケアマネージャーさんなど、突然の患者さんの状態変化にも焦らず在宅でできる最善の方法で急変対応ができるノウハウが学べます

病院のように医療機材が整っていないから尚更難しい対応。
その中でも、少しでも病態や今後の変化を予測でき、急変時の対応ができることで搬送先病院まで『命のバトンをなめらかに』つなぐことができるようになります。
それが、今後の地域包括医療社会にとって非常に重要で、より早く患者さんが地域へ復帰することのできる医療へ繋げられる鍵となります。
そして、そのような鍵となれる人材こそが今後はより求められる社会となります。

個人的な意見ですが、そもそも、患者さんは一人の人間です。
患者さんの人生を考えると病院と地域を隔て考えていたら、個別性のある看護には繋げてはいけないと思います。
そのため、看護師にとっては特に大切な視点なのではないかと思います。

POINT 04 資格取得後も最新のケアを継続的に学習

急性期ケア専門士では資格取得後も、最新の急性期ケアや臨床のトレーニングを継続的に学習できるシステムを整えています。

オンライン研修、実地研修、ハイブリット研修など様々なスタイルでの研修が整っており、地方にいる方でも継続した学習が可能となります。

これらの4つのPOINTから見えてくることは、主に地域に近い方面で活躍する医療従事者の方にとって、急性期を学ぶとても良い資格だと、改めて思います。

急性期ケア専門士 カリキュラム

下記、10個のカリキュラムを学習していきます。

①救急医療に関する定義と概念
②急変発見時の初期対応
③急性期に求められるリーダーシップ
④症状別アセスメント
⑤急性期医療における家族支援
⑥災害時の救急医療
⑦超高齢化社会における急性期医療
⑧小児救急の特徴と課題
⑨救急・集中治療部における終末期ケア
⑩急性期医療の課題と解決に向けて

内容については今後、ブログにてUP⇧していきたいと思います。

 第二回急性期ケア専門士の概要

応募期間

2023年9月1日(金)〜2024年4月25日(木)※申し込み書類必着

受験日程・場所

  • 2024年5月10日(金)〜2024年5月26日(日)の間の自分の都合の良い日時
  • 試験会場予約開始:2024年3月1日(金)〜4月10日(月)まで
  • 全国260ヶ所

試験概要(問題数・解答形式)

  • 試験会場:パソコン試験(CBT試験)
  • 試験問題数:90問(5問択一)

CBT試験とは

パソコンでキーボードではなく、マウスを使って選択肢をクリックするだけの試験です。
そのため、キーボード操作が苦手な方でも問題なく受験が可能です。
一度答えた問題にも見直しも簡単に操作することができました。

出題範囲

急性期ケア専門士 公式テキスト及び時事問題など

学習は、テキストを参考に学習した方が絶対に良いです!
その理由としては、受験した感想として急性期ケア専門士資格独自の表現(言い回しなどが少しアバウトな部分)があることが多いからです。
おそらくテキストでは記されていると思いますが、
テキストを見ておらず病態整理から正確な知識を持っている場合は「これはこの意味と同意味なのか?」「厳密に言うと少し違うような気がする。」と思うことが多々あると思います。

受験・登録費用

    • 急性期ケア専門士テキスト(公式): 5,478円(税込)急性期ケア専門士公式テキストについて
    • 試験対策WEB講習(必須ではない):19,800円(税込)
    • 模擬試験(必須ではない):5,828円(税込)
      ※今年は案内がないため、模擬試験がない可能性がありあます。
    • 受験費用:10,000円(税別)
    • 合格後登録料:10,000円(+送料350円と消費税1,000円がかかりました。)
    • ココリンク登録料:月額500円
      ※各々資料発送が必要なもについては、送料が別途かかります。
    • 認定資格更新費用:5,000円

私見ですが全体的に、結構費用がかかるイメージです…。第一回の時は試験対策WEB講習はなく、模擬試験がありました。
そう考えると、今年の方が合格のための費用が上がっているように思いますが、動画などで何度も見れるためその価値はあるのではないかと思います。

模試試験の解説も浅かったと思ったため、もしかすると今年度の何度も聴講できるシステムの方がより学習効果は上昇するかもしれませんね。

合格後の流れ

大まかに合否通知の発送時期、手続き〜急性期ケア専門士認証の流れにつていご説明します。

合否通知の発送

2023年度は5月28日に試験が終了し、合否通知は2023年6月15日に発送されました。

なので、合否通知の発送は試験終了から約半月程度後であることが予測されます。

認定登録の手続き

認定登録の手続きは2023年7月15日まででした。
合格通知発送の1ヶ月後となりますね。

合否通知の中に認定登録の手続きについて同封されています。

その手続きに沿って、認定登録の支払い終了後にココリンクへの登録の案内がなされます。

ココリンクへの登録

認定登録された方には、継続学習が可能なように『ココリンク』への登録が推奨されます。

  • 登録開始:2023年9月1日(金)〜30日(土)
  • 登録料:月額500円

期間中にココリンクへ登録されなければ、以降利用登録をすることはできません。

ココリンクでできることは、

  • 動画配信でいつでも継続学習ができる。
  • 更新用の単位を取得できる。
  • 最新のトピックス配信・講義動画配信・WEBライブセミナー開催・WEBカンファレンス・急性期ケア専門士限定SNSの利用が可能

学習を継続されたい方は加入をお勧めします。

特に急性期で働いていない方や、周りのスタッフがあまり学会などに参加している環境がない方には、最新の情報なども自動的に入手できるため、とても良いシステムであると思います。

 

因みに私は、認定看護師資格更新でもポイント取得のため学習する機会があるため、ココリンクへ加入しておりません。

なので詳細な感想は申し上げられません…。 スミマセン…。

急性期ケア専門士バッヂの取得

2023年は12月20日にバッヂが発送されました。

日本の端に住んでおりますが、12月26日にバッヂが届きました。とてもカッコ良いバッヂでしたよ!

認定資格更新について

  • 更新期間:3年毎
  • 更新に必要な単位数:60単位
  • 更新料:5,000円

認定資格の更新についての詳細は、下記のココリンクに加入するか否かで変わってきます。

ココリンクへ加入者の場合

ココリンクへの加入者は所定の単位(60単位)を取得できていれば、システム上で自動的に資格の更新が可能となり、原則更新費用は無料となります。

  • 動画視聴2単位
  • WEBセミナー4単位
  • WEBカンファレンス4単位

上記のように単位取得が可能なようです。
取得単位が不足している場合は、更新用eラーニングにて単位を取得することができます。

ココリンクへ加入するためには、月々500円の費用負担が必要となり、更新への年月を考慮すると総額18,000円の負担となります。

ココリンク非加入者の場合

更新にかかる手作業手数料として、更新料5,000円がかかります。

更新についての単位の取得については更新用eラーニング講座を受講することで更新が可能となります。
※個人的に更新用eラーニングで更に費用がかかるのではないかなぁ…と思っております…。

「ココリンクへの登録」でも説明したように、私はココリンクには加入しておりません。
しかし、まだ更新用eラーニング講座の案内はないため、更新間際になって送られてくるのではないかと予測しています。

まとめ

ざっくりと、急性期ケア専門士がどのような資格かわかりましたでしょうか?

急性期に自信がない方でも、とても受けやすい試験。
急性期ケア専門士学習の中で急性期患者の評価の流れがわかるようになる。
急変時の対応
について、知ることができ予測することができるようになる。
病院前から、病院へ繋ぐための情報の伝え方がわかるようになる。

上記のような試験です。

急性期に自信がないけど、勉強してみたい方にはとてもためになる試験だと思いますのでぜひチャレンジしてみてくださいね。

追記

試験も近くなってきたためか、急性期ケア専門士の記事のクリック数が一気に上昇しました!笑(ありがとうございます!)

見てくれている方もいらっしゃるということで…!少しだけ、急性期ケア専門士試験のまとめ記事作成してみようと思います。

徐々にちょっとずつ更新していきます。

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